風土記が遺した1,300年前の「真相不明の記録」
連日、身体の芯までとろけるような厳しい猛暑が続いています。
第一話では、宍粟の山奥で受け継がれる狂気の伝統「麻織り」をご紹介しました。
今回は、加古川市周辺(古代の賀古郡)に伝わる、人々の業が凝縮された「祟りの剣」の記録にせまります。
奈良時代に編纂された『播磨国風土記』。そこには、古代の人々が実際に恐れ、戒めとして書き残した「不可解な事件」が数多く記録されています。
今回取り上げるのは、賀古郡仲川里(現在の加古川市周辺)に伝わる「祟りの剣」の記録です。
『播磨国風土記』原典の記述(賀古郡・仲川里)
【原文の要約】
ある男が古い剣を買い求めたところ、その直後から彼の一族がことごとく怪死・滅亡するという恐ろしい災厄に見舞われた。
恐ろしくなった男が鍛冶師に頼んで剣を打ち直そうと火床(ひどこ=鍛冶炉)に入れたところ、なんと剣が火の中で生き生きと蛇のようにうねり出した。あまりの恐怖に打ち直しを諦め、最終的に朝廷へ献上して祀ってもらったとされている。
なぜ、買っただけの剣が一族を滅ぼすほどの呪いを帯びていたのか――?
なぜ、男は途中で打ち直しを諦め、「朝廷へ献上(譲渡)」したのか――?
風土記にはその理由や原因が一切書かれていません。
単なる祟りだったのか、それとも、現代の私たちが知る由もない「恐ろしい願い」が、込められていたのでしょうか。
真夏の夜に贈る、現代の「祟りの剣」の物語。どうぞ涼しいお部屋でお読みください。
【読者の方への注意事項・免責事項】
本記事は、奈良時代に編纂された『播磨国風土記』に記された実在の伝承・地名をモチーフにしたフィクション(創作怪談)です。
作中に登場する人物、団体、店舗、および特定の事件等はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
一部にグロテスクな描写やショッキングな表現が含まれます。苦手な方や体調の優れない方は、ご閲覧をご遠慮ください。
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