兵庫県姫路市。ものづくりの伝統が息づくこの街で、一風変わった、しかし温かい教育プロジェクトが結実しました。
2026年1月、姫路市立八木小学校にて、地元のプラントメーカー・三和エンジニアリング株式会社(本社:兵庫県)が製作した全長2.5メートルの「鉄のジンベイザメ」オブジェに、全校生徒が手形を彩る仕上げイベントが開催されました。
本プロジェクトは、単なる造形物の寄贈に留まらず、深刻化する「若者の理工系離れ」という社会課題に対し、地元企業が真正面から取り組みました。
若手技術者の「技」と、子供たちの「感性」が融合
今回、オブジェの設計・製造を担ったのは、三和エンジニアリングの若手社員チームです。
普段は高度な設計力と製缶・溶接技術を駆使し、環境プラントを世に送り出しているプロフェッショナルたちが、その技術を「子供たちの笑顔」のために注ぎ込みました。
背景にあるのは、中小製造業が直面している人材採用の難しさです。
「超少子化」の波を受け、理工系人材の確保に苦戦する中、同社は「まず、ものづくりの楽しさを肌で感じてもらうことが先決」と判断。地域貢献と次世代育成を兼ねた本プロジェクトを発足させました。
「八木小学校」のアイデンティティを形に
イベント当日は、1年生から順にカラフルな絵の具で手形を押し、最後は今年度卒業を迎える6年生19名がアンカーとして完成させました。
八木小学校の冨士原校長は、児童たちへ向けて次のような言葉を贈りました。
「八木小学校の校章は、8人の人が手を取り合っている姿を象徴しています。今日、皆さんがひとつの作品に手形を重ね合わせたことは、まさに本校の精神そのものです。卒業後も、多くの人と手を取り合い、協力し合える大人になってください」
参加した児童からは、「ものづくりの楽しさを感じられた」「実際に校内に展示されるのが今から楽しみ」といった声が上がり、技術への関心が芽生える貴重な機会となったようです。
完成したジンベイザメのオブジェは、最終工程のため同社工場へと運ばれ、子供たちが付けた鮮やかな手形が永く保存されるよう、特殊なコーティングを施した後、改めて八木小学校へ寄贈・設置される予定です。
地元のプロの技術に触れ、自分たちの手を加えたジンベイザメ。
それは卒業生にとって、そして在校生にとって、故郷・姫路の「ものづくり」を誇りに思う象徴となるはずです。




































COMMENT
「【姫路】鉄のジンベイザメが繋ぐ地域の絆。三和エンジニアリングと八木小学校が挑む「ものづくり教育」の新しい形」についての追加情報、感想などをコメントまでお寄せください。