2026年6月現在、産業界で懸念されている「ナフサ(粗製ガソリン)不足」をめぐり、メディアと政府の間で議論が交わされています。
ナフサはプラスチック、合成ゴム、合成繊維など、あらゆる化学製品の基礎原料となるため、「石油化学工業の米」とも呼ばれる極めて重要な資源。
経済産業省が発表した「資源・エネルギー統計(石油)」の確報データと、2026年6月9日に行われた赤沢亮正経済産業大臣の記者会見の内容を掛け合わせ、実際に国内でナフサが枯渇しているのか、それとも流通の一部で滞りが起きているのか、その実態と生活への影響を客観的に分析します。
統計データが示す現在の需給状況(令和8年4月確報値)
経済産業省の確報データにおける直近(令和8年4月度)の主要数値は以下の通り。
| 項目 | 令和8年4月 実績値 (kl) | 前年同月比 (%) |
| 生産 (Production) | 906,660 | 77.20% |
| 輸入 (Import) | 1,103,267 | 56.30% |
| 国内向販売 (Domestic Sales) | 1,937,572 | 64.40% |
| 在庫 (Inventory) | 1,235,901 | 89.40% |
データを見ると、輸入量が前年同月の約半分近く(56.3%)にまで急減しており、それに伴い国内の化学メーカー等へ卸される「国内向販売」も前年同月比64.4%と大幅に抑制されていることが分かります。一方で、国内の在庫量は前年同月比89.4%と一定水準を維持しています。
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