2020年10月6日、火星が約2年2カ月ぶりに地球に最接近。最接近となるのは10月6日ですが前後数週間については地球と火星との距離は大きく変わらず、比較的長期間、観察の好機が続きます。
また最接近時の火星の明るさはマイナス2.6等と、木星よりも明るくなり赤く輝く火星が観察できることでしょう。
宵には東の低空に見え、真夜中になると南の空高い位置で堂々とした輝きを放っています。明るい星が少ない秋の星座の中にある火星は、ひときわ目立つことでしょう。(国立天文台)
2020年の火星の最接近
2018年の最接近の際には、地球と火星は約5759万キロメートルまで接近するいわゆる「大接近」となり、大きな話題に。
2018年の最接近には及ばないものの、今回の最接近時の火星の視直径は20秒角を超え、明るさもマイナス2等を超え、一際赤く輝くのが観察できる模様。10月6日に地球に最接近、14日に「衝」となり、見頃になります。
「最接近」「衝」とは
火星よりも内側を回る地球は、約780日(約2年2カ月)の周期で火星に近づき追い越します。
この地球と火星が最も近づく時を「最接近」と呼んでいます。
また、衝とは、地球から見て火星が太陽と反対の位置にある時のことを指します。最接近の頃の火星は、地球との距離が近くなるため明るく見え、見かけの大きさも大きくなり望遠鏡でも観察しやすくなります。
次回以降の最接近
次回の最接近は2022年12月1日ですが大きさ(視直径)は17.2秒角(月の視直径の100分の1以下)と2020年よりも小さく、また暗くなります。同程度の接近は2033年までありません。
近年では2003年に25.1秒角となる最接近となりましたがそれを超えるのは2287年(267年後!)火星の大きさの仕組みを考えながら夜空に目を向けるとまた違った空が見えるかも!
画像:©国立天文台
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