2022年11月8日(火)の夜は「皆既月食」を全国各地で観察することができます。
多くの地域で月の高度がある程度高くなる時間帯に皆既食(total eclipse)となり、天気がよければ観察しやすい好条件。
©国立天文台
「ほぼ皆既月食」や「大部分月食」等と呼ばれた2021年11月以来の1年ぶりの月食で次回は2023年10月29日(明け方)
月食とは、太陽と月が地球をはさんではぼ1直線状に並び、月が地球の陰に隠れる現象で月食が観察できるのは「満月(望)」に限られます。
なお、月の公転軌道面は地球の公転軌道面である黄道面に対して5.1°程度傾いているため満月のたびに月食となるわけでなく、約半年に1回程度。
トップ画像:2021年11月の部分月食 ©NASA
3時間40分にわたって観察できる「月食」
月は、18時9分から欠け始め、19時16分に皆既食(地球の影に完全に隠れる)となります。
皆既食は20時42分までの86分間続き、皆既食の間は「赤銅色(しゃくどういろ)」と呼ばれる、赤黒い色に。
その後は徐々に地球の影から抜け、21時49分に部分食が終わります。部分食から皆既食、部分食へと月が地球の影に隠れる月食はトータルで3時間40分。
観測できる日 | 2022年11月8日 |
観測できる方角 | 東の空 |
部分食の始まり | 18時9分~ |
皆既食 | 19時16分~20時42分 |
部分食の終わり | 21時49分 |
姫路市での月の高度
時間 | 高度(°) | |
部分食の始め | 18h08.9m | 14.1 |
皆既食の始め | 19h16.3m | 27.5 |
食の最大 | 19h59.2m | 36.2 |
皆既食の終り | 20h42.0m | 44.8 |
部分食の終り | 21h49.4m | 57.8 |
月に隠れる青い惑星「天王星」
月食の最中に月が天王星を隠す「天王星食」も起こります(小笠原諸島を除く日本のほとんどの場所)。
天王星は約6等級で、条件の良い空でも肉眼で見える限界の明るさ。通常の満月時であれば見つけることは困難ですが、「普段の満月のすぐ近くであれば、圧倒的な明るさに負けてしまいますが、多くの地域では天王星の潜入時に月が皆既食中で暗いため、見つけやすいのではないでしょうか」と国立天文台。
天王星食は緯度によって若干時間が異なりますが、関西であれば20時30分ごろから天王星がつきに隠れ始め、出現するのは21時20分ごろとなっています。
©国立天文台
COMMENT
「86分間「皆既月食」を見よう!秋の夜空の天体ショー」についての追加情報、感想などをコメントまでお寄せください。