兵庫県は1月20日、社会機能を維持するために必要な事業に従事する者（以下、「社会機能維持者」）については、新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者（陰性）の自宅待機（健康観察）期間の10日間を待たずに検査が陰性であった場合には、待機を解除できることとしました。
令和4年1月5日（令和4年1月14日一部改正）付け厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部「新型コロナウイルス感染症の感染急拡大が確認された場合の対応について」が通知され、濃厚接触者の取扱いが示されたことを受けたもので、社会機能維持者（以下）については、濃厚接触者であっても待機解除基準について10日間未満での解除が可能に。
- 核酸検出検査又は抗原定量検査の場合、6日目に陰性であれば翌日から業務可能
- 抗原定性検査キットの場合は6日目と7日目にそれぞれ陰性であれば翌日から業務可能
「10日間未満」という表現にはなっていますが、実際には陽性者との最終接触から核酸検出検査又は抗原定量検査については6日目、抗原定性検査キットの場合は6日目と7日目にそれぞれ自費で実施した上で陰性であれば自宅待機解除が可能となるもの。
保健所等からの濃厚接触者である通知が来た時点で最終接触から6日経過していれば即日復帰OK？（検査陰性の場合）。
厚生労働省によると1月19日現在、兵庫県内で自費検査を提供する検査機関は23箇所ありますが、検査自体は1回20,000円前後、陰性証明書の発行を希望する場合は約5,000円とそれなりにコストがかかります。
待機時間は1日多くなりますが抗原定性検査キットのほうがコストが低いかもしれません。
※トップ画像「抗原検査キット」イメージ
待機解除のための検査について
社会機能維持者の所属する事業者において、当該濃厚接触者の業務への従事が事業の継続に必要である場合に実施。（自費検査）
検査種類及び検査の時期
核酸検出検査又は抗原定量検査（やむを得ない場合は、抗原定性検査キット）により検査
検査種類 | 検査の時期 |
| 核酸検出検査又は抗原定量検査 | 最終曝露日（陽性者との接触等）から6日目に実施 ※陰性の場合、事業所の許可があれば7日目から業務可能 |
| 抗原定性検査キット（薬事承認されたものに限る。） | 最終曝露日（陽性者との接触等）から6日目と7日目にそれぞれ実施 ※陰性の場合、事業所の許可があれば8日目から業務可能 |
事業の継続が求められる事業者
医療体制の維持
- 新型コロナウイルス感染症の治療はもちろん、その他の重要疾患への対応もあるため、全ての医療関係者の事業継続を要請
| 医療関係 | 病院・薬局等のほか、医薬品・医療機器の輸入・製造・販売、献血を実施する採血業、入院者への食事提供等、患者の治療に必要な全ての物資・サービスに関わる製造業、サービス業 |
支援が必要な方々の保護の継続
| 生活支援関係 | 生活支援関係事業者、介護老人福祉施設、障害者支援施設等の運営関係者、施設入所者への食事提供など、高齢者、障害者等が生活する上で必要な物資・サービスに関わる全ての製造業、サービス業 |
国民の安定的な生活の確保
- 自宅等で過ごす国民が、必要最低限の生活を送るために不可欠なサービスを提供する関係事業者の事業継続を要請
| インフラ運営関係 | 電力、ガス、石油・石油化学・ＬＰガス、上下水道、通信・データセンター等 |
| 飲食料品供給関係 | 農業・林業・漁業、飲食料品の輸入・製造・加工・流通・ネット通販等 |
| 生活必需物資供給関係 | 家庭用品の輸入・製造・加工・流通・ネット通販等 |
| 宅配・テイクアウト、生活必需物資の小売関係 | 百貨店・スーパー、コンビニ、ドラッグストア、ホームセンター等 |
| 家庭用品のメンテナンス関係 | 配管工・電気技師等 |
| 生活必需サービス | ホテル・宿泊、銭湯、理美容、ランドリー、獣医等 |
| ごみ処理関係 | 廃棄物収集・運搬、処分等 |
| 冠婚葬祭業関係 | 火葬の実施や遺体の死後処置に係る事業者等 |
| メディア | テレビ、ラジオ、新聞、ネット関係者等 |
| 個人向けサービス | ネット配信、遠隔教育、ネット環境維持に係る設備・サービス、自家用車等の整備等 |
社会の安定の維持
- 社会の安定の維持の観点から、企業の活動を維持するために不可欠なサービスを提供する関係事業者の最低限の事業継続を要請
| 金融サービス | 銀行、信金・信組、証券、保険、クレジットカードその他決済サービス等 |
| 物流・運送サービス | 鉄道、バス・タクシー・トラック、海運・港湾管理、航空・空港管理、郵便、倉庫等 |
| 国防に必要な製造業・サービス業の維持 | 航空機、潜水艦等 |
| 企業活動・治安の維持に必要なサービス | ビルメンテナンス、セキュリティ関係等 |
| 安全安心に必要な社会基盤 | 河川や道路等の公物管理、公共工事、廃棄物処理、個別法に基づく危険物管理等 |
| 行政サービス等 | 警察、消防、その他行政サービス |
| 育児サービス | 託児所等 |
その他
- 医療、製造業のうち、設備の特性上、生産停止が困難なもの（高炉や半導体工場等）、医療・支援が必要な人の保護・社会基盤の維持等に不可欠なもの（サプライチェーン上の重要物を含む。）を製造しているものについては、感染防止に配慮しつつ、継続
- 医療、国民生活・国民経済維持の業務を支援する事業者等にも、事業継続を要請
- 学校等（「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」等を踏まえ、事業継続を要請）
こうしてみると生活に関わる業種は広い範囲にわたって「社会機能維持者」となりそう。待機時間は最大4日待機時間が短縮できますが、検査は「自費」となっています。
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