相手との距離と敬いレベルで異なる播州弁
播州弁には数々あれど、会話相手との新密度や距離感によっては使わない言葉があったり、微妙に言い回しが変わったり。
今回は「なにしょん」について考えてみます。
意味としては「何をしているの」ということですが、相手との距離感と敬いレベル、自身の感情に応じて言い方が変わったりするのも特徴。
何をされているのでしょうか?
敬いレベル「MAX」:距離「MAX」:方言なし
敬語ですが相手との新密度によっては、よそよそしくも感じられ相手との距離を広げる結果になることもあるので注意。
なに、しょってんですか?
敬いレベル「中」:距離「中」:方言あり
「ですか」と「しょってん」で敬語味がアップ。
初対面のビジネスシーンでは方言を使わないことも多いでしょう。
同じ会社の先輩や上司でもある程度親密であれば使えるレベル。
標準語の「されている」ほどの敬語ニュアンスはありませんが「しょってん」にも若干の敬語的ニュアンスが含まれます。
うーん、絶妙。
なに、しょん?
敬いレベル「小」:距離感「中」:方言あり
標準語に置き換えるのであれば「なにをしてるの?」といったところ。「な」に強めのアクセントを入れると怒りを表すことも。
なに、しょんえー
敬いレベル「0」:距離感「0」:方言あり:怒り・呆れ「小」
意味としては「何をしているの?」と上と変わりませんが「何。○○えー?」となった場合には感情的に若干の「怒」と「呆れ」が含まれることが多いかもしれません。
は?なん、しょん?
敬いレベル「0」:距離感「0」:方言あり:怒り・呆れ「中」
「は?」というのは無くても、語気で分かります。でも例を書いてて思うのですが「何」は必須。
は?ワレなん、しょんどー、いてまうぞ
敬いレベル「0」:距離感「0」:方言あり:怒り・呆れ「MAX」
他には「なにしょんどいやー、あほか」とか。
もはや言葉の暴力。疑問から攻撃に。
使ったことはありませんが姫路周辺でもっとも怒り・呆れ「MAX」にすればこのような言い方になるかもしれません。
SNSでちょくちょくブレイクする方言の話題
#方言でキットカット買っておかないといけなかったのに買うの忘れたから買いにいかないといけない
ツイッターなどで「○○」を自分の言葉で言ってみよう、というチャレンジハッシュタグ。2018年には「#方言でキットカット買っておかないといけなかったのに買うの忘れたから買いにいかないといけない」というのが流行していたようですが、関連する商品が出たこともあって2020年年末から2021年年始にかけて再ブレイク。
播州弁域の方であれば概ねこのような変換になるのではないでしょうか。
なんだかんだ地元の言葉は好き
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