甘地の瀧水
ぶらり市川散歩道13ぺージ
甘地積清寺の門前には滝の水と呼ばれている湧き水があります。どんな干ばつの時でも水量は変わりなく年中一定の水が湧き出し、村人の飲料用水として利用されていました。
この瀧水には弘法大使と茶たき老婆の伝説があります。
その昔、弘法大師が諸国行脚の時、福崎町田口に立ち寄り、のどが渇いたので七種川で物を洗っていた一人の老婆に飲水を求めましたが、その老婆は断りました。大師は七種川の水流を渇線といって、田口峠を越えて甘地の里を訪れ、同じく老婆に茶を求められました。老婆は快く茶を与えました。大師はこの恩に報いるために、つえでこの地を打ちました。
するとみるみる清水が湧き出してきて、今日までに及んでいます。そして、七種川は枯れてしまったそうです。
また、弘法大師の石像の西側には、湧水伝説の主の老婆の墓がかるといわれています。
『甘地村沿革誌』より
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