大手広告代理店、株式会社電通が「アマビエ」の商標出願するも7月6日に「独占や排他的使用は意図せず」と取り下げ。
「アマビエ」を使ったキャンペーンを検討していた電通。第三者が商標登録する可能性を考慮した結果、キャンペーン中に権利侵害が発生するおそれがあったということで出願されていた模様。
しかしながらコロナ禍にあって多くのクリエーターや会社が「アマビエ」を利用する中、みんなの「アマビエ」感も高く、商標出願について「独占」「コロナを道具に」などの声もあったという。そういった声を鑑み商標出願は取り下げられました。
7日現在12件が出願中
商標
商標登録をすることで、商標権が発生し、指定した商品・役務(サービス)について、登録した商標を商標権者が独占して使用できるメリットがあります。
商標権を得ると第三者が同じ商標だけでなく、似ている商標であっても、無断で使用することができません。そんな強力な商標権ですがインターネットサービスの急速な普及もあり、自社で利用中の「ロゴマーク」や、商品名・店舗名・サービス名が、知らないうちに他社に商標登録される「商標に関するトラブル」が増えています。
商標登録できないもの
- 自己と他人の商品・役務(サービス)とを区別することができないもの
- 公共の機関の標章と紛らわしい等公益性に反するもの
- 他人の登録商標や周知・著名商標等と紛らわしいもの
特許庁:「出願しても登録にならない商標」
さて
コロナ禍にあっていろいろなイベントが延期、中止になったのは周知の事実ですがやはり「東京オリンピック」の延期は大きな話題でした。
少し気になったので現在の商標出願状況を見てみたのですが、やはりありました。
特許情報プラットフォーム
TOKYO2021
どのような名称になるのか判りませんが新型コロナの拡大と併せて出願。ひとつは「公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会」なので実際に「TOKYO2021」が予定されているのかもしれません。
来年にはコロナ収束している?
TOKYO2022も出願中
ちなみに「TOKYO2023」はありませんでしたが変わったところでは「TOKYO2020+1」という出願も。
商標登録については「流行りそう」なワードを商品名・店舗名・サービス名として実際の利用者以外が先に登録するケースが少なからず見受けられます。
商標権は先願主義
時間的に前後して商標登録出願があった場合に、最初の出願者のみが商標登録出願を受けることができるルールがあります。
自社の利用中の「ロゴマーク」や、商品名・店舗名・サービス名を商標出願する際は確認を。
COMMENT
「【商標登録】電通「アマビエ」取り下げ、他社は出願「TOKYO2021」も」についての追加情報、感想などをコメントまでお寄せください。