2021年12月頃からのオミクロン株の確認、新規陽性者数は過去最多の更新を続けている2022年1月。
新型コロナウイルスへの抗体減少から3回目のコロナワクチン接種(ブースター接種、追加接種)についてはオミクロン株の台頭以前に話題に上っていましたが、感染拡大に伴い、3回目のワクチン接種のスケジュールは前倒しに。
「自治体からも3回目接種のお知らせ」とした情報が更新されるにつれ、3回目接種の足音を感じざるを得ません。
その有効性は示されながらも、「ファイザー」「モデルナ」選択肢が増えると逆に悩んでしまうのも事実。みなさんはどれを打つか決めていますか?それとも打たない?そんなアンケートも実施中。
3回目のコロナワクチン接種はどうする?
- 同種(1、2回目と同じワクチン) (65%, 11 投票)
- 異種(1、2回目と違うワクチン) (24%, 4 投票)
- 接種しない (12%, 2 投票)
投票数 17
投票期間 2022/01/21 22:30:00~ 2022/02/28 23:59:59
3回目のワクチン接種は異種も可能
日本国内では主に自治体でのファイザー、集団接種でのモデルナの2種のワクチンが使用されていますが、1回目、2回目接種については同種ワクチンを接種することが前提でした。
しかしながら3回目については異種のワクチンを接種することも可とされています。
追加接種に使用するワクチンは、初回接種に用いたワクチンの種類にかかわらず、mRNAワクチン(ファイザー社のワクチン又は武田/モデルナ社のワクチン)を用いることが適当であるとされています。(厚生労働省)
「適当」である理由が知りたい。
1回目、2回目接種は例外的に異種ワクチン接種が可
1回目と2回目の接種では、原則として同一のワクチンを接種する必要がありますが、以下のようなケースの場合、異種のワクチンを接種することが可能
- 1回目のワクチン接種後に重篤な副反応が生じたこと等により、医師が医学的見地から、2回目に同一のワクチンを接種することが困難であると判断した場合
- 国内のワクチン流通の減少や接種を受ける方の転居等により、1回目と2回目で同一のワクチンを接種することが困難な場合
1、2回目と3回目の扱いになんだか釈然としない部分もありますが、基本的にはワクチン接種が先行している諸外国に倣った様子。
3回目接種の有効性は?
追加接種を行わなかった場合と比較して、感染予防効果や重症化予防効果等を高める効果があります。(厚生労働省)
加えてQ&Aページには以下の文章があります。
日本で接種が進められているワクチンは、発症予防効果等がある一方、感染予防効果や、高齢者においては重症化予防効果についても、時間の経過に伴い、徐々に低下していくことが示唆されています 。
一方、追加接種により、低下した感染予防効果や重症化予防効果等を高める効果があることが、臨床試験や様々な疫学研究等で報告されています。
文章をそのまま受けるのであれば、1、2回目接種が徐々に低下するため、重症化予防効果等を高める効果が3回目にある、ということですが、コロナウイルスは変異し、性質を異なるものにするのは周知の事実。
3回目接種によるオミクロン株への予防効果の確認については神戸大学がすでに3回目を終えた医師に対して行った調査でその有効性が示されましたが、
- 3回目接種が徐々に低下するため、重症化予防効果等を高める効果が4回目にある
- 4回目接種が徐々に低下するため、重症化予防効果等を高める効果が5回目にある
以下ループとなる可能性もゼロではない、と考えてしまうのは少し疑いすぎなのか。
交互接種(異種)接種の有効性は?
- いずれのワクチンにおいても、対照群(髄膜炎菌のワクチンを接種)と比較して、接種から28日後の抗体価が有意に上昇
- 副反応は全てのワクチンの組み合わせで同様であり許容される
第27回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 資料
厚生労働省がその有効性の根拠としている「第27回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 資料」よれば初回シリーズがファイザーの場合、3回目をモデルナにすると、もっとも効果が高い、と見えなくもないですが少し注意が必要。
上記の数値は英国で行われたCOV-BOOST試験によるもので、日本国内での3回目の結果を示したものではありません。(初回モデルナについては未確認)
初回シリーズ(1回目、2回目)についてはファイザーワクチンについては生食水で希釈した後、1回の接種が0.3ml、モデルナ社については希釈の必要はなく、そのまま1回の接種が0.5mlでした。
確かに抗体数などは上昇するのでしょうが、海外との接種条件が異なる可能性があるため、一概に異種接種がより有効とは言えないでしょう。
国内での3回目接種と同条件での数値であれば、初回シリーズがファイザー、アストラゼネカの場合、3回目をモデルナで接種すると「より抗体が増える」ということかもしれませんが、厚生労働省では交互(異種)接種は可としながらも、その効果については、特定のワクチンによる効果を明記していません。
ファイザー(コミナティⓇ筋注)投与方法と接種量
初回シリーズ(1回目、2回目)
追加接種
モデルナ(スパイクバックス筋注Ⓡ)投与方法と接種量
初回シリーズ(1回目、2回目)
追加接種
ちなみに3回目接種についてモデルナ社を接種する場合、初回シリーズより少ない0.25mlが接種量となります。
次ページ:「3回目ワクチンの接種時期は「いつ」?」
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