2月10日、兵庫県齋藤知事は令和7年度当初予算(案)について記者会見を実施。
本予算案は「新たな躍動が広がる兵庫 次のステージへ」を掲げ、県政の課題解決と成長戦略の両立を目指しています。
兵庫県の令和7年度予算案のポイント
県政改革推進のための4つの取り組み
- 県立大学授業料等無償化基金(仮称)の創設
- 県債管理基金の積み戻し
- 新たな森林管理スキームへの移行(ひょうご農林機構の債務整理)
- 企業庁進度調整地を県有環境林として取得
収支・財政状況の見通し
兵庫県 令和7年度当初予算(案)より
兵庫県の財政状況について、税収の改善や経済成長の見込みがあるものの、震災関連県債や財源対策債の償還、社会保障関係費の増加、長期金利の上昇などの影響により、依然として厳しい状況が続く見込みです。
このため、
- 分収造林事業や地域整備事業会計に関する債務の抜本的な見直しを実施
- 県債管理基金の一時的な活用と計画的な積み戻し
- 選択と集中による事業の見直しや公民連携の活用
などを進め、財政の健全化を図っていく、と齋藤知事。
なお、新庁舎整備費用については、現時点では総事業費が未確定であるため、今後の基本構想の策定に応じて財政計画に反映される予定です。
SNS誹謗中傷対策の強化
2024年11月の選挙戦以降、SNS上での誹謗中傷が社会問題化していることを受け、普及啓発や被害者救済支援を強化する方針が示されました。
子ども・子育て支援の充実
兵庫県は、子どもや子育て世帯を支える環境づくりを推進。
- 遊び場の整備・遊具の充実
- 県立都市公園の遊具更新(複合遊具・ふわふわドーム等)
- 赤穂海浜公園での指定管理者による遊び場整備
- 親のニーズに応じた日よけ・ベンチの設置
学びの場の提供
- 高校生・受験生向けの自習室プロジェクト(県内1,000席目標)
- 大学や企業と連携し、学びの機会を拡充
- スポーツ環境の充実
- スポーツイベントの開催
- プロ選手や指導者の派遣
- 公共施設の利用促進
県政改革方針の変更
持続可能な財政運営を目指し、以下の取り組みが進められます。
- 県債管理基金の積み戻し(R6〜R15 計画的に120億円/年)
- 県立大学授業料無償化のための特定財源確保
- 新庁舎整備の検討(防災機能・働き方改革を重視)
- 県有地の有効活用(産業団地化や環境林への移管)
- 森林事業の財務整理(農林機構の債務整理・県の債権放棄)
まとめ
厳しい財政状況の中でも将来世代への課題先送りを防ぎながら、県民の暮らしを支える必要な投資を行っていく、と齋藤知事。
教育・子育て支援の充実、財政健全化、新庁舎整備など、多岐にわたる取り組みが進められる予定です。
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