SNSやインターネット掲示板などで、短時間での高収入をうたい文句に犯罪に加担させる「闇バイト」が社会問題化しています。
福崎警察署は2月下旬から3月初旬にかけて、兵庫県神崎郡内に通う高校生(市川高等学校・神崎高等学校・福崎高等学校)を対象に講話を行い、特殊詐欺被害の現状の周知と被害防止、犯罪実行者募集情報(闇バイト)について犯罪の加担防止を呼び掛けました。
講話は「特殊詐欺防止対策」と「闇バイトの防止」についての2部構成で、前半では、還付金詐欺やサポート詐欺、架空請求詐欺などの特殊詐欺の情勢や手口について説明が行われました。
特殊詐欺防止対策について
特殊詐欺防止対策では還付金詐欺やサポート詐欺、架空請求詐欺といった特殊詐欺の情勢や手口について説明。
兵庫県内の令和5年12月末時点では、特殊詐欺の認知件数が1,224件(前年比+150件)、被害額が19.9億円(前年比+8千万円)で、過去最高の数字であると報告されています。
また、令和5年中の福崎警察署管内(神崎郡)では相談件数は前年比の3倍となる119件が寄せられ、被害申告(被害届)は1件であるものの、家庭の事情や申告されていないだけで、実際の被害についてはこの限りではない、と福崎署。
なお、被害の約8割は65歳以上の高齢者、ということもあり、「コンビニ等で高額の電子マネーカード(POSAカード)を購入しようとしている、電話をしながらATM操作をしているなど、周囲で被害に遭いそうな高齢者を目撃した場合は、勇気を出して声をかけてあげて」と高校生に呼びかけました。
闇バイトの防止について
後半では、闇バイトに関する警鐘が鳴らされました。
「闇バイトはバイトではなく、犯罪」と警告し、悲惨な現実を待ち受ける可能性があることが強調されました。高校生を含む10代の若年層が「受け子」や「出し子」として犯罪に加担してしまうケースもあるため、注意が必要です。
参加した生徒たちからは、「詐欺を防止するのに大事なことは?」「闇バイトを辞めたいときに逮捕されるのか?」などの質問が寄せられ、関心の高さが伺えました。
福崎署の小林警部は、「甘い言葉に騙されず、怪しいと思ったら友人や家族、警察に相談することが重要だ」と強調、さらに「ラクして大金を稼げるバイトは無い」という重要な指摘も行われました。
この啓発活動を通じて、特殊詐欺や闇バイトに対する理解と警戒心を高め、若者の安全を守るための一助となることが期待されます。
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