神戸医療未来大学(兵庫県神崎郡福崎町)で12月15日、兵庫県警察本部薬物銃器対策課より講師として警部を招き、兵庫県下の薬物情勢について講演が行われました。
講演には運動部を中心に約80名が講演に参加。
2023年9月には町内でも大麻取締法違反罪などでの逮捕や全国的には大学での薬物犯罪の話題もあり、大学としても薬物乱用防止の啓発について改めて知る機会が欲しかったといいます。
講演では「県下の薬物情勢について」と題して、薬物の実際の押収物や現場の写真を交え講演が行われました。
壇上にたった濱野警部は「大麻は危険度の認識が薄い傾向があるが、危険度が低いということはない。(他の薬物と比較して)安価であることや、間違ったインターネットでの情報から安易に使用することで、高い依存性のある薬物の使用の入り口となることや大きな犯罪につながることもある。薬物について正しく知って欲しい。」とコメント。
兵庫県下おける令和4年度の覚醒剤や大麻・麻薬などの薬物事犯の検挙人員は616人で、前年から98人減少したものの大麻事犯の検挙人員は323人で、3年連続過去最多を更新し、初めて覚醒剤事犯の検挙人員を上回る数に。
全薬物事犯 | ||||
うち覚醒剤事犯 | うち大麻事犯 | うち麻薬事犯 | ||
令和3年中 | 714人 | 376人 | 312人 | 26人 |
令和4年中 | 616人 | 268人 | 323人 | 25人 |
出典:兵庫県警察
ゲートウェイドラッグ(依存度の高い薬物への入り口となる薬物)としても挙げられる大麻は30歳未満での使用が特に多いと濱野警部。
インターネット等において、「有害性がない」などの誤った情報が氾濫していることにも言及し、正しい知識をもってその危険性を知って欲しいと呼びかけました。
大麻については、有害性に関して誤った認識を持つ者も多く、また、SNS経由で容易に入手できることなどから、若年層を中心に乱用拡大が続いています。このような状況に歯止めをかけるべく、令和4年7月に兵庫県警察大麻事犯総合対策推進本部を設置し、兵庫県警察の総力を挙げて大麻乱用防止対策に取り組んでいます。(兵庫県警)
大麻とは
大麻草及びその製品をいい、主に大麻草の花穂、葉片、大麻樹脂などが乱用されています。
大麻を使用すると
- 一般的には酩酊感があり、気分が快活、陽気になり、よくしゃべるようになるといわれています
- 時間の感覚に混乱が生じて感情が不安定になり、暴力的な行為を行うようになります
- 遺伝子に影響を与え、生殖器に支障をきたしたり、不妊や流産、胎児の疾患につながることがあります
- 乱用を続けると、妄想、現実感の喪失、二重人格などの精神障害のほか、脳を萎縮させ記憶障害を引き起こすといわれています
出典:兵庫県警察
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