2023年の中秋の名月は、9月29日。
月の美しさを称え、農業の祝い事とも結びつくこの習慣は、平安時代に中国から伝わったもので、日本では「芋名月」とも呼ばれ、今年は中秋の名月と満月が一致する珍しい年ということで例年以上に注目が集まっています。
29日、18時過ぎ、兵庫県まんなかへんの福崎町に当編集部からも辻川山から昇る満月を見ることができました。
中秋の名月は太陰太陽暦の8月15日で、新月からの日数で計算されます。
一方、満月は太陽、地球、月の位置関係で決まり、月の公転軌道の特性から日付がずれることがあり、例えば、2024年では中秋の名月が9月17日で、翌日の9月18日が満月となり、ズレが生じます。
このズレは月の公転軌道が楕円形であるために起こり、新月から満月までの日数が13.9日から15.6日と変動することに起因しています。
詳細は国立天文台暦計算室のウェブサイトで解説がありますので、興味があれば一読を。
中秋の名月=9月の満月の日、なんて思ってしまいそうですが中秋の名月は満月とは限りません。
2021年、2022年、2023年と3年連続で中秋の名月が満月の日付と一致しましたが、それ以前は2013年が中秋の名月が満月となっており、次回は2030年9月12日と7年先となります。
また太陰太陽暦の9月13日は「十三夜」と呼ばれ、その夜にもお月見が行われます。
十三夜は「後の月」「豆名月」「栗名月」とも呼ばれ、今年の十三夜は10月27日。自然のサイクルとともに続く日本の伝統行事、楽しんでみてください。
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