捨てるなんてもったいない!中古ポルカーが高校のEVカー製作に大活躍
兵庫県福崎町に本社を置く ものづくり企業、福伸電機株式会社が、同社が製造する電動カート「ポルカー」の中古機体を、地元の兵庫県立姫路工業高等学校へ教材として寄贈しました。
廃棄される予定だった製品が、地域の未来を担う高校生たちの手で、EVカー製作という最先端の技術を学ぶための生きた教材へと生まれ変わっています。
まさに「もったいない」を解消し、大きな価値を生み出す「小さなSDGs活動」です。
マイスター・ハイスクール事業とバッテリー人材育成を加速
今回の寄贈は、姫路工業高校が推進する専門的な人材育成プログラムに、ダイレクトに貢献しています。
同校の機械科長 嵐 先生は、文部科学省より指定を受けているマイスター・ハイスクール事業(MHP)に言及。
嵐 先生(機械科長)のコメント 「マイスター・ハイスクール事業の指定を受け、バッテリー人材育成というところを重点的に取り組んでいます。ゼロカーボンのEVカーのシステムを作っているので、(ポルカーの)バッテリーとモーターは学びに大いに活用できます。」
このコメントから、寄贈されたポルカーが、まさに学校が目指すゼロカーボン社会に向けた技術者育成の教材であることが分かります。
配線・制御も丸ごと学ぶ!複数台寄贈の大きなメリット
さらに、新たに機体を受け取った電気科でも、大きな期待が寄せられています。
電気科科長 山本 先生は、ポルカーの構造が専門的な学習に最適であると話します。
山本 先生(電気科科長)のコメント 「(ポルカーの)配線系だったり、制御系のことを学べるのはいい勉強になります。スイッチの正転、逆転だけでも、配線を組み換えるだけでも(学びになる)。複数あると様々な学びに活かせます。」
複数台の電動カートがあることで、生徒たちは単に部品を使うだけでなく、配線の仕組みや制御の基礎を実践的に、かつ多角的に学ぶことが可能になります。
地元と歩む「小さなSDGs活動」を継続へ
福伸電機は、この再利用の取り組みを「小さなSDGs活動」として位置づけています。
まだ十分に使える製品を、費用をかけて廃棄するのではなく、地域の人材育成という形で社会に還元する。これは、持続可能な社会の実現を目指す、地域に根差した企業ならではの貢献。
同社は「今後も希望があれば他校を含め、継続的な寄贈を検討してまいります」と表明しており、この電動カートを通じた教育支援の輪が、さらに広がっていくことが期待されます。
ポルカーが運ぶのは、人だけではありません。
それは、未来のバッテリー技術者、EVエンジニアを目指す若者たちへの学びのチャンスと希望なのです。







































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