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田原小学校でろう者の災害対策を学ぶ授業を実施~福崎町手話言語条例施行をきっかけに~

田原小学校でろう者の災害対策を学ぶ授業を実施~福崎町手話言語条例施行をきっかけに~
地域

令和6年11月1日、福崎町の田原小学校で4年生を対象に、ろう者の災害時対策を学ぶ特別授業が行われました。

この授業は、10月1日に施行された「福崎町手話言語条例」をきっかけに実現したもので、町内全体での防災力向上と共生社会の実現を目指す取り組みの一環です。

小学生がろう者の災害時の困りごとや支援方法について学ぶことで、防災意識を高めると同時に、助け合いの心を学びました。

田原小学校

田原小学校

手話言語条例施行で強化されるろう者の災害対策

福崎町手話言語条例は、ろう者が日常生活を手話で安心して過ごせる環境を整備し、手話が言語として認知されることを目指して制定されました。

この条例の施行を機に、町内の災害時対策を見直し、特にろう者へのサポート体制の強化が図られています。

音声での情報取得が難しいろう者にとって、災害時の正確な情報の伝達は非常に重要です。そこで、教育現場での防災教育を通じて、地域全体での理解と協力を深める取り組みが始まったのです。

授業の概要と学びのポイント

田原小学校でろう者の災害対策を学ぶ授業を実施~福崎町手話言語条例施行をきっかけに~

授業風景

田原小学校で行われた授業では、福崎町の福祉課と地域のろう者団体、そして学校が連携して、災害時にろう者が直面する課題や、日常でのコミュニケーションの方法について学びました。授業の内容は以下の通りです。

  1. 手話についての基礎学習
    事前学習として、手話の基本やろう者とのコミュニケーション方法を学びました。これにより、小学生たちは手話が言語であることを理解し、その重要性を実感しました。
  2. ろう者の災害時の困難を考える
    災害時にろう者がどのような問題に直面するのかを考え、自分たちができることについて話し合いました。災害時に重要な情報をどうやって伝えるか、どんなサポートが必要なのかを具体的に考える時間が設けられました。
  3. ろう者との対話を通じた学び
    授業には実際に地域のろう者の方々が参加し、小学生たちが考えた意見やアイデアを発表しました。ろう者の方々からは、日常や災害時に直面する課題や感想が共有され、小学生たちはリアルな視点で学ぶことができました。
田原小学校でろう者の災害対策を学ぶ授業を実施~福崎町手話言語条例施行をきっかけに~

災害時に「ろう者」が困ることを考える

田原小学校でろう者の災害対策を学ぶ授業を実施~福崎町手話言語条例施行をきっかけに~

田原小学校でろう者の災害対策を学ぶ授業を実施~福崎町手話言語条例施行をきっかけに~

田原小学校は、防災教育に力を入れている学校で、令和4年度には「防災まちづくり大賞」で消防庁長官賞を受賞。

特に4年生は、災害時の互助や共助の重要性を既に学んでおり、今回の取り組みでもその理解を深めることが期待されました。

9月27日に行われた福崎町消防団との合同避難訓練では、4年生が「近所の困っている人に情報を伝える」という考えを示しており、ろう者とのコミュニケーションを学ぶことで、さらにその意識が高まることを目指しました。

授業後の報告会で学習成果を共有

授業終了後、田原小学校の4年生3クラスの代表生徒たちは福崎町役場で学習内容を報告。

田原小学校でろう者の災害対策を学ぶ授業を実施~福崎町手話言語条例施行をきっかけに~

町長や教育長も出席する中、小学生たちは学んだことや考えたアイデアを発表し、防災と共生社会についての理解を深めたことを伝えました。

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報告した児童からは「伝えるときは口を大きく開けることが大事」「もっと手話を覚えていきたい」「緊張もしたけど、(福崎町の共生の町への取り組みなど)いろんなことが知れてよかった」「障がいの有る無しにかかわらず困った人を助けてあげたい」といった声があがりました。

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これからの展望

今回の田原小学校での授業は、手話言語条例の施行を契機とした福崎町の新たな防災対策の第一歩です。

今後も町と教育現場、そして地域のろう者団体との連携を深め、共生社会の実現に向けた取り組みを続けていきます。ろう者を含むすべての町民が安心して暮らせる地域を目指し、防災教育やサポート体制の充実に努める予定です。

今回の授業を通じて、小学生たちは「共に生きる」ことの大切さを学び、助け合いの心を育む貴重な機会を得ました。福崎町は、これからも地域の絆を深め、災害に強いまちづくりを進めていきます。

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