国産ゴルフアイアンヘッド発祥の地として知られる「市川町」。
町内では数多くのゴルフ関連企業が日々ゴルフアイアンヘッドの製造、制作に携わっています。そんな市川町に新たなアイアンブランド「ICHIKAWA One Length(イチカワ ワン レングス) 」が誕生。
新「ワンレングスアイアン」が誕生するまでを追いました。
自分たちの新たなブランドをつくりたい
そんな想いを持った市川町のゴルフ関連企業5社と町、商工会が集まり、オリジナルゴルフクラブ開発委員会を発足したのは2021年のこと。
それぞれの強みを活かし、全番手が同じ長さの「ワンレングスアイアン」を作るプロジェクトがスタートしました。
ワンレングスアイアンとは
一般的に、番手※によって長さの異なるアイアンクラブは、番手によって足の位置やボールの位置などを変える必要があり、ミスショットを減らすためには番手ごとに練習を行うのが定番。
※番手:ゴルフクラブの種類を表す番号のこと。5番アイアン、1番ウッドなど
「ICHIKAWA One Length」はその名のとおり、全番手が同じ長さになっているアイアンで、5番から9番、PWまでの6本すべてのシャフトの長さを8番にあわせて作られています。
やさしい「ワンレングスアイアン」
スイングが安定する、ひとつの番手の練習で6本すべての番手の練習になる、というのが大きな特徴というワンレングスアイアン。
飛距離に限って言えば、通常シャフトの長さが長くなるほど、ヘッドが重くなるほど、スイングした際のヘッドスピードは上昇し、飛距離は伸びますが、ボールを捉えるのが難しくなります。
飛距離 = ヘッドスピード & ロフト角(クラブヘッドフェイス面の傾斜角) & ミート率
「飛距離は伸ばしたい、でも長いアイアンが打つのが難しい。」
そんな声に応えるべく生まれた「ICHIKAWA One Length」。
番手が違ってもクラブが同じ長さのため、同じスイングでボールを捉えることが可能で、角度の差で番手ごとの飛距離が出るように設計されています。
「ICHIKAWA One Length」ができるまで
プロジェクト進行にあたって選ばれたアイアンヘッドの金型はひとつ。
通常は番手ごとの金型で量産が行われますが、金型を限定することでより安価に多くのユーザーへ届けたかった、というオリジナルゴルフクラブ開発委員会。
コストを抑えることができる反面、出来上がる鍛造ヘッドはすべて同じもの。
職人の経験とカンで角度を調整していきます。
設定した重量にあわせて粗研磨。
より目の細かい研磨で形状を整えながら、表面を磨いていきます。
初期の試作品から試行錯誤をへて完成した製品はまるで工芸品。
そして、試打
それぞれが強みを活かして作られた「ICHIKAWA One Length」。完成の報を受け、メンバーが集まりました。
「しっかり数字でてるやん」
ワンレングスアイアンの完成に沸くメンバーたち。
職人の技でより良い物を安価に。多くのユーザーへ届けたい
一番の課題は重量だった、という「ICHIKAWA One Length」。
フェイスの強度を維持しつつ、ワンレングスアイアンとしての性能を出すために研磨には職人の技術が重要だったといいます。
「多くの方にこのアイアンを使ってほしいですね」とオリジナルゴルフクラブ開発委員会の荒深委員長。
幾度かの試作を経てようやく完成したメイドイン市川町のワンレングスアイアンには国産ゴルフアイアンヘッド発祥の地「市川町」の職人たちのアツい想いが込められています。
生産数は30セット限定。
2023年夏より市川町ふるさと納税返礼品として登録が予定されています。
問合せ:株式会社東邦ゴルフ
COMMENT
「市川町の匠が集結、打ち手に優しい「ワンレングスアイアン」誕生」についての追加情報、感想などをコメントまでお寄せください。