市川町文化センター「ひまわりホール」(神崎郡市川町西川辺)は各市町にある文化施設、文化ホールと同じく、通年を通して演劇など舞台の公演や映画の上映、地元団体の発表会など、さまざまな目的で利用されています。
ひとつの舞台が完成するためには、出演者や観客者以外にも裏方として活躍する多くの方々の知恵や努力が込められている、というのは知識として知ってはいても触れる機会が少ないのも事実。
ひまわりホールでは、舞台監督を除いてステージをセットする「舞台」、光を照らして舞台を引き立てる「照明」、音の調整を行う「音響」はボランティアスタッフが行っている、と聞いたのでおじゃましてきました。
2000年4月1日にオープンした市川町文化センターは1階部分に「いちかわ図書館」「コミュニティーホール」、「橋本忍記念館」「会議室(1室)」、2階部分には「会議室(3室)」備え、建物を印象付けるホール「ひまわりホール」からなる文化施設となっています。
舞台の裏側。歴史とともに20年
その数において日本の劇場・ホールの圧倒的多数を占める「公立ホール」では舞台芸術を創造する舞台スタッフを外部に依存しているケースも少なくありませんが、市川町ひまわりホールでは演出家を伴う大きな規模の舞台以外は専任の舞台監督を筆頭にボランティアスタッフと共にホール側で創っています。
ボランティアスタッフとして登録している方は2023年現在20名程度。なかには2000年の開館以来、舞台作りに参加しているスタッフも。
某日、ひまわりホールが会場として利用される、ということで舞台準備にボランティアスタッフさんたちが集合。
事前の打ち合わせに基づき設計された仕込み図に従って舞台を準備していきます。
規模によってはかなり大掛かりになることもあるという舞台準備。道具の配置や照明、音響など全体の設定を行った後、最終確認。
本番を迎えます。
「舞台」担当
舞台上の演出を盛り立てる看板の操作や立体物の設置や場面転換時の移動など業務は多岐にわたります。
そばで見ていてもどこが悪いのか素人目には分かりませんが、微妙なライトの当たり具合を入念にチェック。
「照明」担当
「照明」担当はホール後部の調整室から舞台全体の照明を操作。
舞台からの微妙な調整指示にあわせて設定していきます。
舞台監督からの指示で調整室から操作していきます。
入場時や、舞台挨拶時、映像上映時などシーン毎の照明を舞台スタッフと連携して細かくチェック。
「音響」担当
舞台からの指示をもとにシーン毎の音を調整。また会場で使用するマイクや、映像を流す場合に聴衆者の位置での音のレベルをチェックしていきます。
音響担当さんが実際の聴衆者の位置で音のレベルを確認していきます。
今回の舞台は場面転換や、照明演出の数自体は比較的少ない、ものでしたが観客が気持ちよく視聴できるよう、照明の位置や明るさ、音のボリュームなどシーン毎の細かな気配りが行われていました。
そして本番
「やっぱり舞台(公演や上映会)後にお客さんが”舞台良かったわー”と満足して帰る顔が好きなんですよね」という舞台監督。
そんな舞台監督の想いを表現すべく舞台演出に携わる市川町ひまわりホールの舞台スタッフはみなボランティア。
職業もバラバラのボランティアさんですが舞台づくりに参加する理由は「退職後の地域とのふれあいをもとめて」「舞台に関心があるから」と様々ですが、「舞台が好き」というのは共通のよう。
普段は観客席からの観覧しか経験はありませんでしたが、一つの公演やイベントに多くのスタッフの努力や気遣いが詰まっていることを実感した一日でした。
そんな市川町ひまわりホールでは一緒に舞台をつくっていくボランティアスタッフを募集しています。
「ひまわりホール」ボランティアスタッフ募集
応募資格 | 18歳以上の方 ※プロの講師によるスタッフ研修あり |
種別 | ・インフォメーションスタッフ(受付や案内) ・オペレータースタッフ(舞台・照明・音響) |
応募方法 | 市川町文化センター管理事務所まで【メール】【申込書】 |
問い合わせ先 | 市川町文化センター管理事務所 0790-26-0969 |
COMMENT
「市川町の舞台芸術を支える。ひまわりホールの舞台裏に密着してみた」についての追加情報、感想などをコメントまでお寄せください。
かつてインフォメーションスタッフとしてボランティア活動をしていました。観客の皆様にリラックスした気持ちで公演を楽しんでいただけるように 柔らかい笑顔を常に
かつてインフォメーションスタッフとしてボランティア活動をしていました。観客の皆様にリラックスした気持ちで公演を楽しんでいただけるように 柔らかい笑顔を常に心掛けていました。楽しい!やり甲斐のある5年間でした。(Android)