2021年5月、緊急事態宣言の延長も決定した2週目ごろ、福崎町内の某介護施設の壁面になにやら大きな看板が。
「風評被害で、大変困っています!」
看板に書かれた内容によると「施設で新型コロナクラスター、という噂話が拡がっているが事実とは異なるため報告します」というもの。
感覚としては「事実無根なのに看板をだしてしまうんだ!」と少し驚いたのが事実ですが、実際に施設では誹謗中傷、関係者に対するいわれのない差別的な取扱い、事実とは異なる情報(流言・デマ)があったのでしょう。
風評被害への対応を考える
地域の情報を取り扱う仕事をしていると多少なりとも情報は入ってくるものですが該当施設においてクラスター発生という情報は聞いていません。
事実と異なることに対して看板を設置されたものと思われますが、看板というものの役割を考えてみると「知らない人に向けての周知、告知」という意味合いが強いように思います。
クラスター発生時には地域住民の混乱を避けるために対応策等を正確に伝える必要がありますが、今回のケースではクラスターが発生していません。
と考えるのか
と疑惑の目を向けるのか。
適切な対応を迅速に行わない場合は更に炎上してしまうのも事実ですが、今回のケースについては今までに関心が無かった人へも、関心を抱かせることになったのかもしれません。
風評被害の防止に向けた対応ガイドブック
全国社会福祉法人経営者協議会では「風評被害の防止に向けた対応ガイドブック」というものを作成しています。
平時の準備と感染が起こった際の対応を、対外・対内向けに情報発信の観点からまとめ。
施設の状況や利用者によっても対応が異なるため、それぞれの福祉施設・事業所で感染 が発生したと想定し対応を検討するきっかけとなればと協議会。
正しい対応フローを確認し、情報収集と発信の体制を整え平時のコミュニケーションの重要性を解説しています。
地域共生社会の構築が求められるなかでは、新型コロナウイルスを正しく恐れ、冷静に対応し、ウィズコロナの時代の新たな生活様式を提案していくことも、今後の社会福祉法人の役割といえます。
多くの施設がいかに感染予防に努めているか、また感染者が発生した施設が、その後どう感染防止策を講じているかなどの事実を積み重ね、社会に正しい理解を求めていくことが必要です。(ガイドブックより)
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