2023年1月30日、兵庫県教育委員会主催(文部科学省委託事業)の「令和4年度学校安全総合支援事業学校安全対策合同会議」で自転車通学指導セミナーが実施され、市町組合教育委員会事務局の学校安全担当者・教育事務所学校安全担当者・県立学校教職員約70名が参加しました。
セミナーは自転車の正しい利用方法や安全安心な自転車の選び方、メンテナンスの重要性を啓発する自転車の安全利用促進委員会と一般社団法人自転車協会が実施したもので、講演では、高校生の自転車事故の傾向や特徴、事故データに触れ、自転車を取り巻く法律、マナー、学生のリスク予測・技術力の向上のポイント等を挙げ、全国の学校で実際に行われている交通安全の取り組み事例が具体的に紹介されました。
自転車事故件数が増加傾向にある兵庫県の高校生
自転車の安全利用促進委員会、一般社団法人自転車協会によれば「兵庫県の高校生は、全国と比較しても自転車事故件数が増加傾向」
都道府県別高校生の通学時自転車事故の加害者(一当)割合ランキング(2021年)
また、通学時自転車事故の加害者となる割合が全国ワースト4位となっており、自転車の運転により他人に損害を与えた場合、加害者に対して高額な賠償金の支払いが命じられるなど自転車の安全利用が重要な課題となっています。
講師の遠藤 まさ子(自転車の安全利用促進委員会メンバー/自転車ジャーナリスト)は、「成人に比べ車の運転免許を持っていない高校生は、道路標識等を正しく理解できておらず、道路交通法を前提とした指導が必要です。生徒が加害者になってしまう事故に関して、交通ルールだけではなく、なぜ必要なのかを伝えていくことが重要です。自転車側が弱者とは限らず、事故の加害者になってしまうケースは、リアルな情報を伝えることで、重大さの理解につながります。」と解説。
また、「万が一事故が起きた際には、ヘルメットの着用有無が被害の大きさの分かれ目になり、保険加入の有無がその後の生徒や家族の人生を左右します。事故に遭わない・起こさないための教育のほか、事故に遭ってしまった・起こしてしまった時のことを考え、ヘルメット着用や自転車保険の加入はしっかりと指導していきましょう」と強調しました。
参加した教職員からは「大変勉強になった」「各学校の先進的な取り組みをたくさん紹介いただいた事で実践にいかしていきたい」「安全基準をクリアしたBAAマーク付き自転車を選ぶことの大切さを感じた」という声も。
BAAマーク
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