2020年3月に発見された新彗星、ネオワイズ彗星(C/2020 F3 (NEOWISE))が7月中旬から下旬にかけて見ごろに。
国立天文台によると「当初の予想よりも少々明るく、7月8日には、明るさは1~2等級で観測されていました。この後は、ゆっくりと暗くなっていくことが予想されますが、しばらくは肉眼でも見える明るさ」とのこと。
この数日、さまざまなメディアやSNS投稿でご覧になられた方も多いのでは。
ネオワイズ彗星とは
3月28日(日本時、世界時では3月27日)に赤外線探査衛星「ネオワイズ(NEOWISE : Near-Earth Object Wide-field Infrared Survey Explorer)」により発見されました。
7月4日(日本時、世界時では7月3日)に太陽に最も接近し、彗星活動のピークを迎えました。軌道は、放物線にごく近い楕円軌道で、次に太陽に近づくのは5000年以上先とみられています。
5000年後!
「C/2020 F3 (NEOWISE)」の意味
C/ | 彗星(※周期彗星の場合は「P/」) |
2020 | 発見年 |
F | 「I」を除いてA〜Yの24個のアルファベット。発見時期により、1月前半=A、1月後半=B、2月前半=C、…12月後半=Y Fは6番目、つまり3月後半 |
3 | 発見順 |
NEOWISE | 発見者(個人・グループ・衛星) |
ネオワイズ彗星の見える位置
月半ばを過ぎると高度が低くなり、見えづらくなります。
7月後半になると、夕方の北西の低い空に見えるようになります。夕方の空では、日を追うごとに地平線からの高度が高くなり、見やすい位置になります。ただし、明るさは徐々に暗くなっていきます。
夕方:日の入1時間後(東京)
日付 | 方角 | 地平高度 | 明るさ |
---|---|---|---|
7月15日頃 | 北西 | 約9度 | 約2等 |
7月20日頃 | 北西 | 約20度 | 約3等 |
7月25日頃 | 西北西 | 約30度 | 約4等 |
7月30日頃 | 西北西 | 約36度 | 約5等 |
一般的に彗星の場合は、同じ等級の星より暗く感じられます。
観察のポイント
市街地の空や、薄明中の空では、空の明るさにまぎれてしまい、肉眼ではとても見えづらい状態。
また、薄雲やもやがある空でも、非常に見えづらくなってしまいます。このような場合には、双眼鏡を使うと見つけやすくなります。
神戸(兵庫県)
©国立天文台 今日のほしぞら
COMMENT
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