姫路城世界遺産登録30周年を記念し、非公開エリアである西小天守が初公開されます。
西小天守へ至るルートとしてイの渡櫓、東小天守(2階)、ロの渡櫓、乾小天守(2階)、ハの渡櫓の5つの非公開エリアもあわせて特別公開。
西小天守 冬の特別公開
開催日時
2024年2月1日(木)~29日(木)までの29日間
9:00~16:00 (最終受付)
観覧料
300円 (大人・小人共通) ※別途姫路城の入城料が必要です。
公開場所
姫路城天守群 (国宝)
西小天守 (内部は初公開)
西小天守は、大天守の西南に位置し、三重三階地下二階の構造になっています。
籠城した際、敵兵の攻撃から天守を防御するための最後の拠点である西小天守からは、複雑に配置された門や、迷路のような登城ルートを見下ろすことができます。
また、連立式天守群であることを体感できるよう、特別公開のルートをイの渡櫓から東小天守 (2階)、ロの渡櫓、乾小天守 (2階)、ハの渡櫓を通って西小天守に至り、西小天守からのニの渡櫓越しに大天守への扉が見えるように設定しました。
西小天守の機能
西小天守は大天守の西に並び建ち、連立式天守と言われる特徴的な櫓群の一角を占めている。姫路城の連立式天守の櫓群は天守曲輪を構成しており、籠城を想定したエリアとなっている。
天守曲輪の内部へは、大天守の西側からアプローチするのが唯一のルートで、そのルート上には水の四門が配置されている。西小天守はそのルートと2つの城門を見下ろすことのできる場所に建っている。
さらに、西小天守と大天守との間には水の五門を配置し、門の上にはニの渡櫓を設けて櫓門とする。水の五門から内側が天守曲輪になるので、水の五門に連続させて水の六門を西小天守地下に配置して枡形空間を設けることで、天守曲輪内部へは容易に入れないようにしている。
西小天守は水の各門と連動して天守曲輪を防御するための最終防御施設となる櫓である。
西小天守の構造
西小天守は望楼式の三重櫓で、内部は地上3階、地下2階となっている。
地下2階は水の六門と大天守入口への通路となっている。その通路の頭上には地下1階が設けられている。地下1階は水の六門の上に載った櫓とみなすことができるので、地下1階は水の五門から水の六門への通路を監視することが目的で設けられたのであろう。
水の五門と水の六門の2門で構成される枡形に対して至近距離から狙い撃ちが可能である。西小天守の三重目には南面に火灯窓が付いている。乾小天守にも火灯窓が付くが、西小天守の火灯窓には縦格子が入っている。
また、三重目の外壁には、瓦片が塗り込まれていた。床板と根太を切り取って、あとから階段を設置されたとみられる。築造当初は「ひつじさるやぐら」(墨書より)と呼ばれていた。
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