神戸市は9月5日、新型コロナウイルス新規陽性者として発表していた5名について医療機関からの発生届が取り下げがあったとし、市内発生リストから削除、欠番としました。
兵庫県では過去に2例ほど「医療機関からの発生届が取り下げ」を理由とした除外が2件ありましたが同日での5名除外は最大。
神戸市によると「抗原定性検査」「LAMP法検査」について該当者について陽性と判断されたものの、その後の再検査にて陰性となったため「総合的な判断の結果、当該医療機関から発生届の取下げ」としています。
A医療機関の経緯
当該医療機関では、9 月 1 日(火)に診察を行った患者 1 名に対し、抗原定性検査を行ったと ころ陽性の結果となり、患者として保健所に届け出がありました。 その後、念のためPCR検査を実施したところ、陰性の結果となったため、総合的な判断の 結果、当該医療機関から発生届の取下げがありました。(神戸市)
B医療機関の経緯
当該医療機関では、9 月 1 日(火)及び 2 日(水)に診察を行った患者 4 名に対し、唾液検体に よるLAMP法検査を行ったところ陽性の結果となり、9 月1日(火)及び2日(水)、患者とし て保健所に届け出がありました。 その後、念のため鼻咽頭拭い液を用いて再度LAMP法検査を実施したところ、陰性の結果 となったため、総合的な判断の結果、当該医療機関から発生届の取下げがありました。(神戸市)
「抗原定性検査」と「LAMP法検査」
抗原定性検査
迅速抗原診断キットを用いて短時間(約 30 分)で検査結果が判明する一 方、感度はPCR検査と比較すると高くありません。
LAMP法検査
LAMP法検査は、PCR検査と同様に、ウイルスのDNAを増幅して検出する検査であり、PCR検査よりも簡易な手法で結果が判明します。
参考「抗原定性検査」「抗原定量検査」「PCR検査」
検査種類 | 抗原定性検査 | 抗原定量検査 | PCR検査 |
〇調べるもの | ウイルスを特徴づけるたんぱく質(抗原) | ウイルスを特徴づけるたんぱく質(抗原) | ウイルスを特徴づける遺伝子配列 |
〇精度 | 検出には、一定以上のウイルス量が必要 | 抗原定性検査より少ない量のウイルスを検出できる | 抗原定性検査より少ない量のウイルスを検出できる |
〇検査実施場所 | 検体採取場所で実施 | 検体を検査機関に搬送して実施 | 検体を検査機関に搬送して実施 |
〇判定時間 | 約30分 | 約30分+検査機関への搬送時間 | 数時間+検査機関への搬送時間 |
気になる
厚生労働省は「唾液を用いたPCR検査、LAMP検査及び抗原定量検査と、鼻咽頭拭い液PCR検査を比較し、高い一致率を確認」として無症状者に対してPCR検査と同様に唾液を用いたLAMP検査及び抗原定量検査を活用できるとしていますが同日での誤判定ということでその精度が気になるところです。
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