厚生労働省は、18日、法人の役員となっている個人事業主やフリーランスの社会保険(健康保険・厚生年金)の加入実態について、審査を明確化する通知を出しました。
背景にあるのは、「社会保険料削減」を目的とした不自然な契約の増加です。
本来なら国民健康保険や国民年金に加入すべき人が、法人の役員という形をとって不当に低い保険料で社会保険に加入するケースが問題視されています。
なぜ今、ルールが厳しくなったの?
一部のコンサルティング業者などが、「法人の役員になれば社会保険料を節約できる」と勧誘し、以下のような実態のない契約を結ばせている事例が発覚しました。
逆転現象: 法人から役員報酬をもらう一方で、それ以上の金額を「会費」などの名目でその法人に支払っている。
実態なし: 名前だけ役員だが、実際には経営に参加しておらず、アンケートに答える程度の活動しかしていない。
これらは「社会保険の適正な運用を妨げるもの」として、今後は厳しく判断されます。
「役員」として認められない具体的なケース
今回の通知では、以下のような場合は「社会保険には入れない(資格がない)」と明記されました。
報酬の実態がない
- もらっている役員報酬よりも、法人に支払っている「会費」や「入会金」の方が多い。
- 関連団体へ支払う会費が、役員になるための実質的な条件になっている。
業務の実態がない
- アンケート回答や勉強会への参加など、自分の「自己研さん」程度の活動しかしていない。
- 単なる情報共有や活動報告だけで、経営に関する決定や部下への指示を行っていない。
- 知り合いに会社を紹介する程度の「協力」しかしていない。
チェックされる「経営参画」のポイント
今後、本当に役員として仕事をしているかどうかは、以下のポイントで総合的に判断されます。
- 部下がいるか: 指揮・監督する従業員や他の役員がいるか。
- 決裁権があるか: 担当業務について、自分で判断して決める権限があるか。
- 報告業務があるか: 役員会に出席し、代表者への報告や連絡調整を行っているか。
- 出勤頻度: 会議で意見を言うだけでなく、それ以外の業務のために定期的に活動しているか。
まとめ:実態のない「節税・節約」にはリスクが伴います
もし「実態がない」と判断された場合、社会保険の資格は取り消され、さかのぼって国民健康保険などへの加入・支払いを求められる可能性があります。
個人事業主やフリーランスの方が法人と関わりを持つ際は、単なる「形」としての役員就任ではなく、「実際に経営に携わっているか」「報酬と業務のバランスは適切か」をしっかり確認することが大切です。
「実態のない届け出は法律違反です。確認された場合は、資格を喪失させます」という強い姿勢を示しています。




































COMMENT
「「形だけの役員」はNG!厚労省、社会保険の不適切な加入に歯止め」についての追加情報、感想などをコメントまでお寄せください。