尾上組有限会社(兵庫県神崎郡福崎町)が木造建築工事の経験を活かし、木造空き家の解体工事分野に進出。
2022年4月より古民家に特化した解体行事を手がけ、利用価値ある木材を再生し、木材毀損を減らすことで環境へ配慮した資源循環型社会へ貢献します。
尾上組有限会社は、大正5年(1906)創業、当時の工法を今に引き継ぎ、木と木の組み合わせによる『伝統構法(伝統工法)』と呼ばれる建築構法での建築基準法の建築許可を取得できる県内唯一の事業者。
伝統構法(伝統工法)
創る側が、壊す分野に進出する理由
自然素材と伝統技術で建築に携わる中、木造家屋が目の前で無造作に解体され産業廃棄物になる光景を眼にし、疑問が沸いたという、尾上代表。
何十年もかけて育った木が、その役目を終えず廃材となっていくのは見逃せない。もったいない、残したい、という考えは常日頃からあったといいます。
古材が廃棄されるのは、再利用に時間がかかるためですが、古材を使うメリットも大きい、と尾上代表。
- 第一に、古材は新材よりも強い
→樹齢100年のヒノキの場合、伐採されて100年ほど経つと、もっとも圧縮強度、ひっぱり強度が高くなり、300年を経過すると伐採当時の強度に戻ると言われおり、木材の寿命は樹齢の約5倍程度にもなります。 - 第二に、古材独特の経年変化の味わい
- 第三に、環境に優しい
→業種別廃棄物排出量は建設業は第二位で、その6割は解体工事によってでる廃材と言われています。古材を新築、リフォームに積極的に活用することで環境に配慮。
2021年春からのウッドショックにより木材が高騰。新材での建築費用が上がる中、古材の活用も注目されています。
木材の可能性を後世に
尾上組有限会社では、解体にあたって無造作に壊すのではなく、古材の再利用を前提とした解体を行い、部材は床板や壁板など建築資材、家具としても再利用可能。部材の買取も行います。
先人の技術を次世代に紡ぎ、地球環境にも優しい資源循環型社会の実現を目指します。
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