見逃せない！レモン彗星を観察しよう！観察に適した時間と方角は？1300年ぶりの大チャンス！

2025年の夜空の主役になりそうな、レモン彗星（C/2025 A6 (Lemmon)）をご存じですか？ 2025年1月に発見されたばかりのこの彗星が、なんとこの10月から11月にかけて見ごろを迎えるんです！

「彗星って難しそう…」と思われがちですが、このレモン彗星は、条件が揃えば肉眼でもかすかに見えるかもしれない、期待の星（彗星ですが！）なんです。

特に天体観測初心者の方でも楽しめるよう、観察のベストタイミングや見つけ方をやさしく解説します。

レモン彗星ってどんな彗星？ 1300年に一度の貴重な機会！

レモン彗星は、細長い楕円軌道を描く「長周期彗星」に分類されます。その公転周期はなんと1000年以上！

専門家の計算によると、レモン彗星が前回太陽に接近したのはおよそ1300年前と推測されています。

つまり、今回私たちが目にしている姿は、1300年ぶりに太陽系を訪れた、非常に貴重な天体なんです。次に太陽に近づくのはおよそ1100年後と予測されており、まさに一生に一度の出会いと言えるでしょう。

発見当初はあまり明るくならないと予想されていましたが、今年の8月中旬に予想外の急増光を見せ、一気に注目度がアップ！

専門家も「これは肉眼で見える可能性がある！」と期待を寄せています。

いつ、どこを見ればいい？ 観察のベストタイミング

©国立天文台 nao.ac.jp

観測できる法学と時間帯

©国立天文台 nao.ac.jp 兵庫県神戸の夜

• 10月15日から10月20日頃（明け方および夕方の超低空）
  日の出1時間前：東北東～北東
  日の入り1時間後：西北西～北西
• 10月21日から11月5日頃（夕方の低空）
  日の出前：みえない
  日の入り1時間後：だいたい西
  
• 11月6日から11月15日頃（夕方の超低空）
  日の出前：みえない
  日の入り1時間後：西南西

最も明るくなるのはいつ？

彗星が最も明るくなると予想されているのは、10月下旬から11月上旬頃です。この時期の明るさはおよそ3等から4等と期待されています。

• 地球最接近: 10月21日頃
• 太陽最接近（近日点通過）: 11月8日頃

この2つのイベントに挟まれた期間が、最も活発に活動し、明るく見える可能性が高まります。

代表的な3等星や4等星は、特定の星座の形を作るのに使われている、主要ではないものの空で見かけることの多い星たちです。

3等星の代表例

• からす座の星々（γ星、δ星）: 春の夜空で目立つ「からす座」を構成
• おおぐま座の星々（メグレズなど）: 北斗七星を構成する星の一部（メグレズは北斗七星の柄とさじの付け根の星）も3等星に近いです
• はくちょう座のアルビレオ: 2等星と5等星の二重星ですが、合成の明るさが3等星程度です。白鳥のくちばしにあたります。

4等星の代表例

空の条件が良ければ肉眼で見え、双眼鏡を使えば容易に確認できる明るさ

• いるか座の星々: 夏の夜空で「夏の大三角」の脇にある小さな「いるか座」は、明るい星がなく、主に4等星や5等星で構成されています
• 多くの小さな星座を構成する星

肉眼で見える？ 双眼鏡は必要？

彗星の光はぼんやりと広がっているため、同じ明るさの星と比べて見えにくい性質があります。

街地では肉眼での観察は難しいかもしれませんが、暗い場所を選び、双眼鏡を用意しておけば、その姿を捉えるチャンスがグッと高まりますよ！

10月21日〜11月5日頃：夕方の空が本命！観察好期到来

レモン彗星は、地球と太陽に近づきながら日々、空の中を移動しています。時期によって見える方角と時間が変わるので要注意です。

この時期が一番の観察チャンスです。

レモン彗星は夕方の空にだけ見えるようになり、特に10月23日から11月2日までは、日の入り1時間後の地平高度が20度以上を保ちます。低い空ではありますが、比較的見やすい高さになります。

最も明るいと予想される10月下旬に、日没後の西の空に注目してみましょう。

写真撮影にチャレンジ

肉眼では難しくても、適切な設定をしたカメラを使えば、レモン彗星のぼんやりとした姿を写真に収めることができそうです。

彗星の活動が活発になれば、尾が伸びることも期待されます！ 1300年ぶりのこの貴重な姿を、写真に残してみてはいかがでしょうか？