みなさんはGoogle砲(グーグル砲)という言葉を聞かれたことはありますか?
正式な名称ではありませんがYAHOOニュースやGoogleニュース等、大手メディアでサイトの記事が取り上げられることで話題になり、一時的(数時間から数日)にサイトへのトラフィック(アクセス)が劇的に上昇することを掲載される媒体名称をとって「○○砲」と呼びます。
アクセスを伸ばしたい、Google砲を狙いたい、とお考えのサイト担当者の方も多いのではないでしょうか。
Google砲とは
GoogleのニュースアプリやChrome(WEBブラウザ)で「おすすめ記事(Google Discover)」に記事が掲載されることで、アクセス数が短時間に急増する状態のことで2019年ごろから機能として実装されています。
短時間で大きなアクセスが増えることのメリットとして、アドセンスなど広告設置をしている場合は収入増加に加え、
- ■SNSに拡散(シェア)される
- ■SEOでの検索順位があがりやすくなる
という情報発信をメインとするサイト運営に嬉しい効果も。
Google Discover(グーグルディスカバー)
2019年頃より取り入れられたGoogleの機能のひとつGoogle Discover(グーグルディスカバー)。
仕組みとしては日ごろから頻繁に検索するワード(興味)や特定のサイトへのアクセス頻度が高い場合にGoogleがユーザー興味、関心を判断し、新着情報に対して「この情報どう?」という具合にユーザーへ自動的に表示する機能。
一度でも自サイトが「Google Discover」機能で表示された場合、サーチコンソール(Search Console)内に上記のようなメニューが追加され表示対象URLや表示回数、クリック数を確認することが可能になります。
2020年5月現在、毎日のユーザー数は4000前後ですが・・・・。
Google砲が放たれた日
2020年5月11日のお昼頃の同時アクセス数
結局一日で何人?
Google Discover(Google砲)を振り返る
2020年より大きく内部構造を変更(※変更部分は後述)したためGoogle Discover(グーグルディスカバー)で大きく表示されることになったのかと考えていたのですが以前より微小ながら表示はされていた様子。
ただサイトのトータルの表示回数やクリック数に大きな影響をあたえる数値では無かったというのが実際の所。
Google砲かどうかの確認
Googleアナリティクスでも確認可能ですがリファラ(ユーザーがどこから来たか判るリンク元の情報)を確認することで判別は可能に。
- googleapi.com(おすすめ表示から ※Google Discover)
- news.google.com(Googleニュース、ニュースアプリから)
と考えてください。
2020年3月5日
この日は神崎郡での新型コロナウイルス感染陽性の話題があった日。関連ページは瞬間でそれまでの表示回数を抜きグラフはこのような感じに。
正確には3月5日から9日まで7日をピークにの前後5日間、関連ページはDiscover表示されていました。
2020年5月10日~13日
さらに5月10日からGoogle砲が炸裂。3月のアクセスはかろうじて確認できる状態ですがこの3日間で該当ページは約18万回表示、3万回以上クリックされていました。
さてこのようにアクセス(トラフィック)を急上昇させるGoogle砲ですがある程度発生する条件があります。
次ページ:「Google砲の発生条件を考える」
Google砲の発生条件
「~~をすれば必ずGoogle砲が発生する」という確実明快な定義は公開されていませんが条件として抑えておくべきポイント。
- Google ニュースのコンテンツポリシーを満たしていること(必須)
- Googleにインデックスされている(検索結果に表示される状態)(必須)
- 情報の速報性や公益性
- SNSで短時間に集中的にアクセスされている(必須ではないが重要な情報と判断される?)
- ユーザビリティ(PC・スマホ)が最適化されているか
- サイトの信用性や信頼性
テレビ局や新聞社の記事などはコンンツポリシーを満たし、速報性、信頼性もあるためGoogle Discoverでの表示はされやすい傾向にありそうです。
しかしながら中、小規模サイトや個人サイトであっても最低限必須の条件を満たしていれば表示されるケースもあり積極的に狙っていきたいところ。
偶然か必然か。Google砲を受けるまでの経緯
2018年3月ごろより本格的に運用を開始した兵庫県のまんなか神崎郡を中心とした情報サイト「いいものタウン」。
5月11日ほどの大きな山は無いものの、ほぼ毎日Google Discoverで表示されている状態の2020年5月。
ざわざわしているかんじ。
2020年3月まで明らかなGoogle砲を確認していませんが2020年になって1月から3月にかけてサイトを内部的に大きく変更したのが大きな要因ではと推測しています。
背景
近隣市町と比べると少し特殊ですが「神崎郡」は合計4万人ほどのエリアですが神崎郡内3町が自治体としてそれぞれ町政を行う地域。
その中でも神河町、市川町は兵庫県内人口少ないツートップ。 春には桜やチューリップ、夏には自然を生かしたキャンプやBBQやひまわり畑、秋にはモミジやススキ、冬にはスキー場や雪遊び、と自然遊びに事欠かないエリアであり車などの移動手段は必要ですがそこまで遠くない距離で日常的に買い物もできます。
距離が近いので日常的にそれぞれ行きかう3町の情報がまとまれば便利であろうと2019年12月までは地域情報に特化するべく神崎郡(神河町、市川町、福崎町)の情報が8割、近隣のイベント、グルメなどが2割というような掲載を行っていました。
利用者がなかなか増えない!
2019年12月時点で月ユーザー数は平均15,000~20,000前後といったところでしょうか。
エリア内への情報発信という点ではご利用いただいていた広告元企業にもその効果を実感いただいていましたが
まだまだ弱い
神崎郡内情報では有数のサイトに成長していたこともありSNS等でもエリア内での認知度は上昇していましたがポータルサイトとしてはまだまだ満足できない状況。
2019/05/01-2019/12/31
追い討ちをかけるように
当サイトは運営趣旨から「神崎郡」というワードに突出させていたのですが2019年9月頃から大きくその順位を下げます。
2019年9月まではだいたい平均8位ぐらい。
以降その順位は徐々にさがり30位、40位、60位と。(もっとも低いときで110位) Googleなどの検索エンジン上は検索結果は10位までなら1ページ目に表示、30位なら3ページ目と言った具合ですが10位以下についてはほとんど見られることが無いのではないでしょうか。
これはアカン
サイトを成長させる上で日々、コンテンツの改善(リライトや見直し、ユーザビリティ)は必要とされますがなんでもかんでもやればいいというわけでもなく。
改善とおもった施策がSEO的に改悪となり大幅に順位を下げることもあり、コンテンツが増えてきたサイトや、なにかしら悪い経験をされた方は手を加えにくいということもあるのでは無いでしょうか。
しかしながら地域情報の発信媒体としてこれ以上、発信力が弱まることを見過ごすわけにはいかず2020年1月より大きく改造することにしました。
サイト改善:トラフィックをあげるために行ったこと。
注意
変更の仕方によっては現状より大きく順位を落としたり、サイトが破損するケースもあるため改善の一例としてご覧ください。
すでにトラフィックの獲得について満足している、内製でサイトをカスタムできない、という場合にはおすすめできません。青文字についてはPHPなどの知識は不要。
環境
CMS | WordPress 5.4.1 |
テンプレート | Lightning(フリー) |
2019年12月
サイト利用ユーザー | 約15,000人 |
2020年1月
サイト利用ユーザー | 約17,000人 |
- ■サイト内全投稿カテゴリーの見直し、再設定(URL構造の変更に伴いSEO順位は一時的に下がる)
- ■301リダイレクト設定
- ■旧公開コンテンツのリライト、重複分については削除
- ■コンテンツを視覚的にリニューアル
- ■動作の重いプラグインを削除、GA API連携などに切り替えて軽量化
- ■ページ毎にプラグイン、CSSの読み込みを制御
- ■AMP導入、AMPカスタマイズ
- ■Googleパブリッシャー申請
2020年2月
サイト利用ユーザー | 約25,000人 |
- ■旧公開コンテンツのリライト、重複分については削除
- ■コンテンツの質をあげることに重点
- ■サーチコンソール内のカバレッジエラー等を修正
- ■安定した最新情報を確保できる環境つくり
- ※新型コロナウイルスの話題が全国的に増えていく
2020年3月
サイト利用ユーザー | 約70,000人 |
- ■サイトの構造化カスタマイズ
- ■Googleパブリッシャー申請認可(Googleニュースで閲覧可能に)
- ■フィードの調整(アイキャッチ画像など)
- ※神崎郡で※新型コロナウイルス発生(3月5日)
- ■3月5日 Google砲
2020年4月
サイト利用ユーザー | 約91,000人 |
2020年5月(~28日)
- ■5月10日 Google砲
サイト利用ユーザー | 約190,000人 |
2020年の1月半ばより本格的に変更を行い3月中でほぼカスタマイズする部分は終了しあとはコンテンツ(記事)作りに重点を置いています。
サイトによって施策の相性の良し悪しはあると思われますが当サイトでの大きな要因は「サイトのAMP化」と「Googleパブリッシャー登録」が大きいように思います。
おおきなトラフィックを生むGoogle砲は確実に狙えるわけではなく一時的なものですが継続してサイトに良い効果をもたらすため「コンテンツの質」「ユーザビリィティ(表示や快適さ)」などは常に改善を心がけるのが良いと思います。
追記
その後も不定期ながら「Google Discover」に掲載されていましたが、そうそうアクセスが急増しないとタカを括っていた8月のある日。
どーん
サイトに同時に1万2千人もアクセス中。
タネを明かせば全国的なイベントがあったこの日、検索順位が高かったためにサイトにアクセスが集中し、数時間で20万PVという状況。
ありがたい話ではあるのですが中、WEB担としてはサイトが落ちないかが心配でした。AMPに感謝。 ※「Google砲」ではなく、SNSやら自然検索でバズったものと思われ。
「Google砲」「○○砲」と狙えるものではありませんが、ユーザーファーストを念頭にサイトをGoogleの推奨環境に寄せ、トレンドの話題を提供していくことで少なからずサイトへのアクセスは増えていくでしょう。
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